新規事業の開発は、“第二の創業”といえるほど難しい経営課題です。多くの企業がその必要性を感じチャレンジしながらも、成功するのは一握りです。成功の条件は、“周到な準備と、不退転の決意のもとに全社の力を結集させること”にあります。 トップマネジメントおよび担当者が、計画をやり遂げる意識を強く共有することが新規事業開発において何よりも重要と考え、徹底した協同作業を通じてそうした意識の醸成に努めます。
新規事業の探索・開発の要点
1.新規事業に取り組む目的をしっかりと確認する
なぜ新規事業に取り組むのか、目的を確認しておくことが先ず持って大切になります。新規事業の探索や進出を決定する際のよりどころとなり、事業化を成功させる確率が高まります。
2.事業成功のツボを押さえる
顧客とのネットワーク、品揃え、製造ノウハウ、原料確保など事業にはそれぞれ成功のツボがあります。ツボがどこにあるのかを見つけ、そこに力を集中することが競争力を発揮するうえでの重要なポイントです。
3.自社の強みを活かす
既存の技術資源、顧客、販売ルートや長年培ってきた社風など、他社にはない優れた点を徹底して探し、それらを最大限に活かせるような事業を選び、また競争力が発揮できる仕組みをつくることが重要です。
4.事業推進の鬼をつくりだす
「何としても成功させたい」というトップの思いを受け止め、必死に事業開発に邁進する“鬼”の育成が極めて重要です。トップの厳しい視線とともに、権限を委譲して自由に取り組めるようにすることが大切です。
5.具体的で実行可能な事業計画をつくる
新規事業成功のカギは、顧客が握っています。思い込みや既成概念にとらわれずに、市場開拓、受注獲得をする意識で調査、検討をすすめ、具体的で確信の持てる事業計画をつくることが必要です。